色んなバリエーションのスイング・ホテルCD
全12曲のうち、アステアのソロは2曲
引き算するとビンクロのソロ、デュエットは10曲
その10曲を丸々収録したのがこのCD
【GREAT BRITAIN】
CONIFER RECORDS LIMITED CDHD 232
ⓅⒸ1993
コンピレーション、リサーチ:GEOFF MILNE
ライナー:ホッチキス留め8ページ(解説は4ページ)
アーヴィング・バーリンとロジャース&ハートの作品集だが
R&H作品は④⑤⑥⑪の4曲のみで
他はバーリンと圧倒的な差があるタイトルには若干の偽り盤
22曲の収録曲は基本録音順に並べているのでR&H作品も分断
録音順のCD1曲目は
イントロがおどろおどろしい
ウルトラセブンで気持ち悪い異星人が出てくるシーンを彷彿とさせるものに
オープニングを飾るには相応しくない1曲
① Soft lights and sweet music
SPレコードでは12インチで4分を超える長尺
1932年の『Face the music』から
ビンクロは、おどろおどろしいイントロの後
ヴァ―スを飛ばしてコーラスから
長い間奏は、ビクター・ヤング・オーケストラ
と、こんな昔から一緒にやってたんですね
歌で、
ショーパンと聞こえるのはショパン
間奏後、同じ歌詞をもう一度繰り返し終了
ビンクロの名前がレーベルに初めて書かれたレコードらしいけど
オーケストラがメインの録音
② how deep is the ocean
この曲もバーリンだったんだ
そう思わせるぐらい、ブランズウィックのベストの常連
完全歌詞本では
パブリッシュト:1932年9月27日
ビンクロの録音:1932年10月14日
と、非常に近い
③ I'm playing with fire
ビンクロは1933年のスタイルなのか
少しエモーショナルな歌唱
ヴァースなしで始めていると聞いていると
最後にヴァースを持ってきている
パブリッシュト:1932年12月23日
録音:1933年1月9日
④⑤⑥のロジャース&ハートの作品は、
全て映画『ミシシッピ』の挿入歌
bingcrosmymovie.hatenablog.com
映画では4曲だけど、「スワニー・リバー」はフォスター作品
⑦ Alexander's Ragtime band
コニー・ボスウェルとの他のCDにも入っている曲なのに
冒頭にエディー・キャンターのアナウンスが入っているレアもの
アナウンスの部分では、音が消えているので
歌が始まるのは、1分50秒を超えてから
ライナーにはデッカ録音となっているし
シンクロで聞いても音楽部分の音源は同じ
⑧ now it can be told
映画『アレクサンダーズ・ラグタイムバンド(世紀の楽団)』の挿入曲
特徴のない1曲
パブリッシュト:1938年5月20日
録音:5月23日
⑨ When I lost you
1912年11月の出版
バーリンが新婚の奥さんを結婚5ヶ月後に亡くした時の作品
幻想的なバックは、パラダイス・アイランド・トリオ
⑩ God bless America
ビンクロはヴァースから歌っている
コピーライト:1939年2月20日
録音:1939年3月27日
著作権登録されたのは、1938年10月27日
前月には、ミュンヘン会談
世界大戦が始まる直前のそんな1曲
⑪ The bombardier song
ロジャース&ハートの曲でも
この時代になると、ボンバルディア(爆撃手)の歌
彼らの作品を録音するのは『ミシシッピ』以来
この曲のラジオ録音がここに
⑫ Angels of mercy
パブリッシュト:1941年12月9日
録音:1942年1月24日
そんな時代のそんな歌 = 「楽しく」はない
そして、⑬から㉒までが『スイング・ホテル』の10曲
ビンクロ・シングスなので、アステアがの2曲は割愛
収録順は録音順でも油絵順でもなく、映画の進行順
⑬ I'll capture your heart
パブリッシュト:1942年5月12日
録音:1942年5月27日
出版なしの登録が1941年11月18日にあるのは、撮影で歌う関係?
⑮ Happy holiday
パブリッシュト:1942年5月12日
録音:1942年6月1日
⑯ Let's start the new year right
このライトはrで「新年を正しく始めよう」
dim the light から「電気を消して新年祝おう」と勘違い
パブリッシュト:1942年5月5日
録音:5月25日
⑰ Abraham
パブリッシュト:1942年5月5日
録音:1942年5月29日
⑱ be careful it's my heart
パブリッシュト:1942年4月30日
録音:6月1日
⑲ Easter parade
初出版は『千の歓呼』
収録されている音源は、1分過ぎのビンクロのボーカルが歪む
⑳ song of freedom
パブリッシュト:1942年7月8日
録音:5月29分
順番が合わないけど、出版を伴わない著作権の登録は同じ年の3月5日
この辺りよく分からない
㉑ I've got plenty to be thankful for
完全歌詞本では I've got 無し
こちらもパブリッシュトは1942年10月6日だけど
録音は5月25日
出版なしの著作権登録は1941年4月19日
その際は、 I've got 付き
㉒ CDは「ホワイト・クリスマス」で終了
パブリッシュト:1942年5月6日
録音:1942年5月29日
出版なしの登録は1940年12月4日
実際に書かれたのは1938年から1939年のニューヨーク
もしくは、フェニックスのアリゾナ・ビルトモア・ホテル
音源はイントロの3鈴がないオリジナル・バージョン
1分13秒辺りで、大きなポツポツ音
その他の音質面は満足できる
このCDが1993年で、MCAのコンプリート・クリスマスが1998年
じゃあ、オリジナル・バージョンの最も早いCD化
ライナー冒頭には、ビンクロのバーリンについてのインタビュー記事
「一番重要な作曲家は?」答えは、バーリン
「フェイバリットソングは?」答えは、ホワイト・クリスマス
1996/02/05 カナダ・トロントのSAM C$ 22.99
その後、ニュージーランドのお土産で貰ったので2枚ある
[MARBECKS J$23.99] と値札のある方(1999/02/01)