『スイング・ホテル』の「ホワイト・クリスマス」
1942年バージョンはテイクBとなっている
Aの方も現存するならここにあるはず
その33枚目が、ちょうど1942年の録音
この際だから、スイングホテル以外の録音もきっちりと聞いておこう
【ENGLAND】JONZO JZCD-33
ⒸⓅ表記なし 盤面に(2003)
ホッチキス留めライナー 16ページ(附番は13まで)
このシリーズ、基本的には盤起こし
が、選りすぐりの秘蔵コレクションなのか
とんでもない音質で再現されている
使用したレコードのネタ・リストを見ると
ほとんどがイギリスのブランズウィック盤
昔、新宿シェルマンにお邪魔した時も
デッカ盤よりブランズウィック盤を勧められた
本国カタなし
収録はタイトルとおり録音順
テイク違いも収録
ですが、ワンテイク・クロスビー
3曲のみ
① got the moon in my pocket
ライナーには、ジョニー・バーク&ジェームズ・ヴァン・ヒューゼンにしては
出来が良くなく記憶にも残らないとの辛辣コメント
でも、聞き覚えはあるなぁ
② Just plain lonesome
同じ2人の作品だけれど、こっちの方が断然記憶にない
※ 少し音が悪い
③ The waltz of memory
ここまでの3曲は1942年3月16日録音
ギターにペリー・ボトキン
ドラムにスパイク・ジョーンズの名前がある
が、冗談音楽では全然ない
④からが完全に身体に入りこんだ『スイング・ホテル』収録曲
④ lazy
⑤⑥ let's start the new year right
テイク違いを収録
その違いがライナーに出ているが
ヴァースの部分 "say" を少し高く歌っているかどうか
そんなの散々聴いてきた後でも
全然分からない
⑦ i've got plenty to be thankful for
⑧ I’ll capture your heart
この辺りホント音が良いな~
⑨ When my dream boat comes home
ここで一旦、スイング・ホテルから離れて
バックアップは弟ボブ・クロスビーのボブ・キャッツ
ご機嫌なトランペットはヤンク・ローソン(知らない)
⑩ Walking the floor over you
同じくボブ・キャッツの録音なれど
こちらはカントリー
作者アーネスト・タブは、テキサス吟遊詩人
ん?トルバドールはバンド名?
1941年にタブ本人が録音したデッカレコードはミリオンセラーに
この1曲がホンキートンク・ミュージックを確立
歌詞を見ると
あなたが行ってしまった(gone)
と、単なる振られ歌?
タイトル ”あなたの上の床” は
死体が眠っているなんて意味じゃないよな
それだと、100万枚売れないな
⑪⑫ White Christmas
ここで、ホワイト・クリスマスが2テイク
ここでも、違いの分からないオトコ
Aでは、最後に歌詞を歌い忘れ
コーラスの後ろのビンクロの口笛も違っているかな
Bが世に出ている1942年オリジナル・バージョン
このCDに収録されている音源は、全体に音がいいんだけれども
唯一、1 分14秒で引っかかる
ここさえなければ、他のCDでは太刀打ちできない状態
⑬ Abraham
⑭ song of freedom
⑮ The bombardier song
先のバーリン、ロジャース&ハートの作品集にも入っていた曲
途中、Bombs away~
楽しげに叫ぶ箇所が戦争ど真ん中を想起
⑯ easter parade
再びスイングホテルの収録曲に
1分02秒のところでビンクロの声が歪む
この曲もホワイト・クリスマスも同じレコードなのか?
それとも、元々のマスターがこんな感じなのか?
⑰ happy holiday
⑱ be careful it's my heart
ライナーでは、当時のレコードに問題あり
そのためか、音源はテスト盤
⑲からの4曲はお馴染みのクリスマスソング
⑲ Adeste Fidélis
⑳ きよしこの夜
㉑ faith of our fathers
⑳㉑のカップリングは、なぜかオーストラリア盤を使っている
画像拝借すると、これはベートーベンなのか
㉓ Conchita Marquita Lolita Pepita Rosita Juanita Lopez
特徴的なタイトル
空では言えないけれど、見たこと聞いたことがあるなら覚えるはず
でも、覚えていない
タイトルの由来は
アイリッシュボーイとメキシカンガールが結婚して生まれた子どもがタイトルに
バックコーラスには、ウッならぬオーなんて声も聞こえるけれど
ビンクロは、いつもののほほん歌唱で
ライナーにあるほどメキシカンフレイバーは無い
チャック・ベリーの歌にこんな感じのがあったような
㉔㉕ Road to morocco
曲は、多くのベスト盤に収録
しかし、それは後年ボブ・ホープとデュエットしたバージョン
このCDはひたすらレアなビンクロのソロ
デュエットバージョンを聞き慣れた耳には
間奏がやけに 間延びして聞こえるも
やっぱりこれは新鮮だ
2テイクの違いは
歌詞2番の " I can " の箇所が上がるか下がるか
まあ、他はそっくりに歌えるのもスゴイよね
㉖ ain't got a dime to my name
『モロッコへの路』の挿入曲なので、他のCDでも聴ける
曲中、♪ ホーハム
と、歌うところがあってタイトルだと思ってた
ビクター時代に録音したそのものズバリの「ホーハム」とは異曲
ライナーの1ページ目には、この期間の出来事が記載
1942年3月18日公開のボブ・ホークの『マイ・フェイバリット・ブロンド』で
初めてのカメオ出演を果たす
3月28日には、Lucky Strike提供のラジオプログラム「ヒットパレード」に登場
5月5日シカゴでハリウッド・ビクトリー・キャラバン
ここからツアーの残り7回に参加
6月1日、自動車事故で唇を切る
ちょうど4曲(⑮~⑱)の録音直後
その1週間後の6月8日には、クリスマスソング4曲を録音している
2016/2/25 eBay(themusicmerchant) 22,448/27