瓶具黒墨のCDは玉石混交

ビング・クロスビーのCDコレクションを整理を兼ねてアップしています

【CD】ビロードの歌声 ~1年後に出すにはダブリが多すぎるチャーリー盤~

今回は先ほど紹介したチャーリー盤の続編?

同じ20曲収録、しかも①と⑳が同じ曲だから

ジャケットとタイトルだけを変えたのかと思いきや

さにあらず

20曲のうち、12曲は入れ替わってるというなんとも不思議なモノ

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【日本(ドイツ直輸入盤)】要は、帯を付けただけのモノ

  ピルツ・ジャパン株式会社 CC20

        CHARLY RECORDS Ltd  CDCD 2020

  Ⓟ1993

  Ⓒ1993

  解説・歌詞等なし

  ※ 帯にも「UK」の真下に「ドイツ直輸入盤」の表記

    ジャケット裏にもロンドンの住所が出ています

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日本語タイトルは、「肖像」ではありません

収録曲からの由来でも無さそうな、なぜかのビロード

収録曲のリストも先の「ベスト・ヒット」はオール片仮名だったのに

なぜか2曲のみ邦題

まあ、「峠のわが家」は分かるとして

⑩「思いのまま」はあまり聞きません

少なくとも、レコード末期ではカタカナ表記のもの

内容としては正しいので、まるで戦前にタイムスリップしたかのよう

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① where the blue of the night

1931年11月23日録音

なぜか、ウェアではなくウェンで表記

(先のCDはウエア)

 

② Dinah

1931年12月16日録音のテイクB・バージョン

ここでも2分45秒あたりにノイズが入るので音源も同じ

 

③ Some of these days

1932年5月26日録音

ここまでの3曲は先のCDにも収録

 

④ Sweet Sue

1932年10月25日録音

イントロのレニー・ヘイトンのピアノは一音違わず頭に残っている

他のCDにもよく収録されている録音

 

⑤  Street of dreams

この曲は、あまり記憶にないなぁと調べるもヒットしない

それもそのはず、オン・ザが無いストリート・オブ・ドリームスで登録されている

1932年12月9日録音

間奏にはトミー・ドーシーのトロンボーン

エディ・ラングのギターが終始鳴っている中で

ビンクロが "Midnight" を連呼するブルーな曲


⑥ Try a Little tenderness

イントロからジミー・ドーシーのクラリネットが幻想的な雰囲気を作り出している

1933年1月9日録音

 

⑦ Here lies love

1932年10月14日録音

50秒ほどヴァースがあって始まるセンチな曲調

途中には泣きが入る語り

その後は切なさを誘うスキャットで展開

⑧ I'll follow you

1932年10月28日録音

 

⑨ You are getting to be a habit with me

1933年1月12日録音

他のCDにもよく入っている

ガイ・ロンバードとの録音では1分15秒からの歌

 

⑩ I've got the world on a string

1933年1月26日録音

ヴァ―スの後、歌に入るのは45秒ほどから

コレも、いろいろなCDで聞ける

 

⑪ My honeys lovin' arms

前曲と同じ録音日

ミルス・ブラザーズとのこの曲には、テイク違いもあるけれど

聞きなじみのある方

 

⑫ Someone stole Gabriel's horn

1933年3月14日録音

「ガブリエルのラッパが盗まれた」と訳される1曲

フィル・アルヴィンも録音している

表記の Somebody は someone の間違い


⑬  Shadow waltz

ジミー・グリアー・オーケストラとの1933年6月13日録音

ブランズウィック期ではたまに聞くスローなスタイル

声を張り上げるスタイルは好みではないからか

あまり記憶に残っていない

 

⑭ June in January

1934年11月9日はデッカへの録音

 

⑮ I've got to sing a torch song

1933年6月16日録音

調べると、この曲は1933年9月23日に公開された短編漫画の主題歌とのこと

映画はWarner Bros.のメリーメロディーズのシリーズ

ネット時代はスコブル便利

簡単にヒット

全編を見ることができます

(まあ、短編だけどね)

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で、こんな衝撃シーンが!!

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クロス・ビングスビーなる人物が

なんとお風呂からラジオ中継

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聴いてる女子大生は皆うっとり

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が、このシーンはテレビ放映される時には

なんとカット

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下着が小さすぎて肌の露出が多いからとのこと

このシーン、一瞬なのに

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年配女性はたまらずラジオに口付け

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シャワーで泡を流すと

完全にビンクロ顔

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ハミングは鳥で

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いやぁ!ビックリ

探せば出てくるもんですね〜

 

⑯ Home on the Range

レニー・ヘイトン・オーケストラとの1933年9月27日録音

昔読んだミュージックセラピーの本に

ビンクロのこの曲のビブラートに反応してしまう患者の話がありました

それも頷けるほどのビブラート

 

⑰  I'm an old cowhand

カントリーの流れにしたかったのか

ジミー・ドーシー楽団との1936年7月17日のデッカへの録音

 

⑱ Shadows of love

ジミー・グリアとの1934年3月10日録音

 

⑲ ridin' around in the rain

ジミー・グリアとの1934年3月13日録音

フーレィ・フォー・ハリウッドを思わせるイントロから賑やかな曲

でも、あまり聞いてないな~

 

⑳ you must have been a beautiful baby

1938年10月14日録音

弟ボブ・クロスビーとの共演

この曲、2分48秒から突然切れる

2分55秒までカウンターは進むも

無音のまま進行して終了

事故盤やん

 

ディスコグスを見ていると

全く同じジャケットの品番違いあり

発売年も同じ

謎が多すぎるぞ!チャーリーと見ていたけれど

コレなんかは事故盤対応用なんだろうか

それとも、ヨーロッパ圏で売るのに差異が必要だったんだろうか


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盤面に、詳細はインレイにとありますが、ジャケットは片面白紙モノ

ああ、トラック・ディテイルだからウソでもないのか

 

1994年1月23日 星電車神戸店 (1260円)