タイトル、シールにもあるように
彼らの録音を失敗テイクも含めて漏れなく収録
1996年当時、ファースト・タイムとあるけど
その後、増補盤や改訂盤が出ているわけでもないので
最初で最後(今のところ)の完全盤
1938年にミリオンセラー「素敵なあなた」を出したアンドリュース・シスターズとビングは1939年に初共演
ライナーによると、その時、姉妹は凄くナーバスに
マキシンは後のインタビューで「どうやって神さまに会えばいいの?」と語っているくらい
キャリアが10年違うこと、ビングがすでに大スターだったからかな
CDは、その1939年の初共演から録音順に46曲、その後に別テイク7曲がまとめられています
それでは、1枚目から
①姉妹がまず歌って、いよいよというところでビングが登場
②も同じ流れ、姉妹がお膳立てして真打ち登場!
姉妹のソロはこのこの頃からパティなのかな?
ジョー・ベヌーティの楽団がバック
両曲ともに彼のヴァイオリンソロが入ります
この後4年開いて③になりますが
マキシンは「ビングがドライブ感のある自分たちのスタイルを嫌がったから」ではと回顧録に記しているけど・・・
ライナーでは、そもそもリズムボーイズがドライブしてるグループだし、曲単位で見ても、ミルス・ブラザースとのマイ・ハニーズ・ラヴィン・アームなんてドライブの極み
パティも、「ビングもリズミック・ドライブを気に入っていた」と
個人的には、何年もの録音をまとめて聞いてるからか、息ピッタリにしか思えない
今回聴いていても、②と③の間に4年の開きがるとは思えない
実際は、ビングは映画の撮影があるから西海岸(ハリウッド)へ、姉妹は東部に残ったから、一発録音の方法の当時では物理的にムリだったよう
再び顔を会わせるのは姉妹がユニバーサル映画「スウィングタイム・ジョニー」の撮影でハリウッドに来たことから
③は、ビングから始まる
ビングが声を落とす " lay that thing down before it goes off and hurts somebody " の箇所はアドリブとか
この曲といえば、音楽自叙伝のところでも書いたように登川盛仁のカバーがカゲキ
④は他では聞かない
こちらもビングからスタート、前半からバックコーラス
ハモりがあってがっぷり四つの貞操を示す
③④ともにオーケストラはアンサンブルのみでソロ無し
2日後の9月29日にはクリスマス用のおなじみの2曲⑤⑥
9ヶ月後には、ジョー・ブシュキンの曲⑦
ビングが1番を、スピードアップして姉妹へ
ピアノが煽る煽る
⑧は、ルイ・ジョーダンの曲
イントロのサックスからビング、姉妹ともにスロー
こちらも途中から加速して、最後はスローで
1ヶ月後の⑨は、ビングからスタート
姉妹からスタートするラテン風味の⑩は、ディズニーアニメ「三人の騎士」から
⑪ビングの未公開映画で、曲もあまり聞かない
姉妹が1番を、2番はビング、3番は2組で
⑫クラリネットソロに導かれてビング、姉妹、ビング
ビングの掛け声でピアノがスウィング、2組で
これまでは、録音から2〜3ヶ月後にレコード発売してたのに、この2曲は11ヶ月後
この時期だと終戦のタイミングが関係?
⑬ビングから始まるけれど、鼻声?でビングに聞こえない
⑭同日のこちらも鼻声だ
⑮1970年代中頃まで未発表
楽しい曲なんだけど、途中の早口の掛け合いがダメ?
⑯こちらは4年経ってレコードに
その裏面は、CD2枚目の①
こちらも違うウエディング・デイ
⑰終戦後の1946年5月の録音、発売も2ヶ月後に
心なしかゆっくりドライブしているようなルート66
この歌詞覚えてると映画「怒りの葡萄」を見るときに復習できる
⑱こちらの方がスピード感もバッチリのラテン
こちらがA面なのは、そのため?
また10ヶ月開いて⑲
今度は、ディック・ヘイムズも加わっての「あなたより上手」合戦
最後は、yes we can
⑳も同じ3組
映画「バンドワゴン」でもアステアが何人かで歌っていたけど、大人数が似合う曲
㉑コパカバーナという映画の曲のようだけど、サム・コスロウ?
これは、映画会社の名前?聞いたことない
㉒こちらは、ビングも出ているヴァラエティ・ガールから
映画では、アラン・ラッドとドロシー・ラムーアが歌っている様子
㉓ ♪「これはトレイン・ソング、でもアチソントペカでもチャタヌーガ・チューチューでもない 」と始まるこの曲は他では聞かない
B面は、ビングのソロ " The Star-Spangled Banner "
㉔㉕アンドリュース・シスターズも特別出演の南米珍道中から
のどかな㉖㉗は他では聞かない