瓶具黒墨のCDは玉石混交

ビング・クロスビーのCDコレクションを整理を兼ねてアップしています

【CD】ユニバーサル・レジェンズ・コレクション/フレッド・アステア ~ 帯には何の情報もないけれどアステアのデッカへの録音が全て収められた1枚 ~

とてつもなく安い値段で落札CDの1枚

f:id:derbinglejp:20231008111822j:image
f:id:derbinglejp:20231008111820j:image

帯見る限り、ヤッツケのベスト

が、フレッド・アステアがデッカに録音した全19曲が

1枚に収められているスグレモノ!

なのに、解説にはキャップレコードの録音で締めくくられているなどと

いい加減

パーソネルも載っていない解説には

ディスコグラフィカル・データなんて当然期待できない

ネットから引っ張て来ると

f:id:derbinglejp:20230926225405j:image

f:id:derbinglejp:20230926225407j:image

収録はクロノロジカルでない

順番グチャグチャで、日本語解説では、

英文解説にはないトラックナンバーをわざわざ併記

ま、そこはガンバってそうだけど

元々の英文解説の間違いをそのまま訳してるところもある

 

スイングホテル⑥での女性パート

マージョリー・レンハートって誰?

映画では、マージョリー・レイノルズが演じてるヒロインを

マーガレット・レンハートが吹き替えてる

合わせて正解なのか

 

他にもヘンな翻訳

ゲイ・ディボース、共同被告になるの?商売になるのか?

 

キャピタル・レコードってカタカナもどうなのかなぁ?

 

 

それはそうと収録順

1曲目はビンクロとのソング・アンド・ダンス・メン

やっぱり、楽しく華やかなこの曲を

オープニング・チューンにしたかったのかと

トラックリストを見ていて

ハタと気が付く

コレ、ABC順やん

しかも、定・不定冠詞もひっくるめてる

なんじゃあ、こりゃあ

しかも、Oをカウントし忘れたのか最後の2曲にしているし

酷すぎるぞ、ユニバーサル・ビクター

 

と、いうことで今回はクロノロジカルに聞いていこう

これ、メンドくさい極致

昔のCDってプログラム再生ってあったけど

今のはないな

まあ、使った記憶は無いけれど

 

 

まずは、

1941年9月10日 コール・ポーターの『踊る結婚式』からの4曲⑫④⑪⑬

⑫ SO NEAR AND YET SO FAR

日本語の意味は「できそうだけれどもできない」

君とはうまくいきそうだけれどもいかない 

アステアはヴァースから

♪  My condition is only so-so

ってのが、ちょっとオモシロイ

 

④ dream dancing

この曲は、ヴァース無し

トニー・ベネット&レディーガガに収録

 

⑪ since I kissed my baby goodbye

ザ・デルタ・リズムボーイズとの共演

ボーイズだけのコーラスもある1曲


f:id:derbinglejp:20230926231602j:image

f:id:derbinglejp:20230926231615j:image

 

⑬ The wedding cake walk

こちらも、ザ・デルタ・リズムボーイズとの共演だが

SPレコードでのカップリングはドリーム・ダンシング

 

ウエディング・ケーキとケークウォークをかけた1曲

ケークウォークってダンスがあったと調べると

起源はミンストレル・ショーだけど

モンパルナスでも流行ってた様子

その時の産物がドビュッシーピアノ曲

オスカー・レヴァントが弾いている

f:id:derbinglejp:20231008111907j:image
f:id:derbinglejp:20231008111910j:image

 

 

1942年5月27日録音は『スイング・ホテル』の3曲⑥⑰⑤

Bing's Hollywood として編集されたLPはアステアのソロは割愛

ここにはビンクロのソロは収録されていないが

デュエット曲は収録

⑥ I'll Capture Your Heart

特にテイクが違うとか、バージョンが違うとか、そんな事は全くもってないんだけど

これを入れなきゃコンプリートは名乗れない

でも、名乗りもしていない

秘すれば花 なのか

 

⑰ You are easy to dance with

バージニア・デイルを相手に歌い踊るシーンで使われていた1曲

 

⑤ I can't tell a lie

カツラもそのままのバロック風チューン

 

 

2ヶ月後の1942年7月26日録音の3曲⑮⑦②

リタ・ヘイワースとの『晴れて今宵は』

f:id:derbinglejp:20231111145435j:image

ジェローム・カーンジョニー・マーサーの作だけど

映画自体の記憶がほとんどないので

初めて聴く気分

スタンダードにはなり得ないかな

伴奏は、ビンクロ専属っぽいジョン・スコット・トロッター

 

⑮ wedding in the spring

f:id:derbinglejp:20231001230318j:image

 

⑦ i'm old-fashioned

スタンダードになりえないと書いたものの

かなりのカバーあり

コルトレーン?ブルー・トレインで演ってるのか

気になるけど持ってないもんな

 

カサンドラ・ウィルソンのブルー・スカイズ

これはベツモノになっている

 

② dearly beloved

f:id:derbinglejp:20231001231704j:image

 

翌日の7月27日にも3曲録音⑯⑲③

⑯ you were never lovelier

アステアがじっくり静かに歌う

とても、アステアチックだ

 

⑲ On the beam

♪ I'm like the B-19

何?録音は戦争中

1930年代後半から導入された重爆撃機がヒット

f:id:derbinglejp:20231002232449j:image

ダグラス社の試作機のようだけど、知名度としては一般的だった?

 

③ Doing the shooting George

ショーティ・ジョージ・スノーデンの発明したダンススタイル

それが、ショーティ・ジョージ

それをやろうと言う歌なんだろうけど

なにぶん、映画の記憶が薄い

 

 

2年以上間が開いて、1944年12月の録音⑧⑭

オールスター映画『ジーグフェルド・フォリーズ』では

アステアの出番は3曲のみ

ザッツ・エンタテインメント』で見たジーン・ケリーとのダンスシーンは

歌なしだったので、他の2曲ということか

この映画は記憶にないどころか未見

 

⑧ If swing goes I go to

軽快で楽しいナンバー、さすがオールスター映画(見てないけど)

 

⑭ this heart of mine

こちらは、しっとり調

 


1945年7月録音の2曲⑱⑨

 

⑱ one for my baby

こちらも未見の『青空に踊る』から

世間的にも、映画は完全に忘れ去られているだろうに

曲だけが残る

シナトラのイメージが強すぎるけど、アステア・スタイルもイイ

 

⑨ Oh my aching back

カップリングされているコメディー・タッチの曲

これも同じ映画?

検索をかけてもなかなかヒットしない

検索のヒントにもなる作詞作曲のクレジットを載せないのは

正規版CDとして許されるのか

 

 

そしてようやく登場する『ブルースカイ』からの2曲

1946年7月録音

① A couple of song and dance man

まあ、ABC順でなくても1曲目に配置したくなる楽しい曲

 

⑩ Putting on the Ritz

何も言うことはない名曲

ディスコグラフィーでは2回録音?

もちろん、どちらか分かるはずもなく

 

検索していると

TACOなる人物の動画がヒット


www.youtube.com

スリリングの要素を全て抜き取って歌は続く

間奏では、これまたスリリングさのかけらもない

軽いタップを軽く見せて

最後は、なぜかジーン・ケリー

ガッラダンス〜

 

時代ってオモシロイ

 

レーベルは統一ツートン

 

2023/8/12 ヤフオク(6枚一括550円送料870円)