映画『スイング・ホテル』を見て
2人の共演作『ブルースカイ』もそのまま見ようと思ったのに
結局見たのが半年後
そのまま関係CD聴いてまとめようと思ってはいたのに
またもや4か月が経っている
改めて
まずはコレ
SPアルバムだったデッカ録音をLP化
それをCD化した1枚(キッチリ調べるとそうじゃない)
【USA】
MCA RECORDS MCAD-25988
ⓅⒸ1989
ホッチキス留め8ページの解説
12曲収録されているものの最後の3曲は別の映画 " out of this world " から
よって、ブルースカイからは9曲
プレスシートでは「32曲の名曲が収められている」映画として推されているのにね
bingcrosmymovie.hatenablog.com
録音は1946年7月
伴奏は全てジョン・スコット・トロッター楽団
アステアとの「ソング&ダンスメン」、「キューバ」はデュエットになっているけど
その他は、映画ではデュエットされていた曲もビンクロのソロに
① BLUE SKIES
劇中の順番ではないけれど
タイトル曲を1曲目に
ただし、作られたのは1926年12月と映画オリジナルではない
歌詞本見るとヴァースあるも、ここでのビンクロはコーラスから
ビンクロがひと通り歌い終わった後にコーラス隊
その後、ビンクロが再び引き継いで
同じ歌詞を2回歌う流れ
② All BY MYSELF
こちらも1921年4月
ヴァースを飛ばしてコーラスから入っている
この録音では I sit alone in my cozy Morris chair と、歌っているところは
歌詞本によると後年 I sit alone with a table and a Chair に変更とのこと
モリスチェアは、ウィリアム・モリス デザインの安楽椅子
③ 満を持しての A COUPLE OF SONG AND DANCE MEN
アステアとの共演は、もちろんこの映画のために作られたもの
歌詞本の歌詞も1分14秒までのやり取りのみ
バンバンバンから始まる2人のやりとりはアドリブ?
④ Ⅰ’VE GOT MY CAPTAIN WORKING FOR ME NOW
第2次世界大戦後の曲だとばかり思っていたら
1919年9月の作品
ビンクロはヴァースからコーラス、2つ目のヴァースと歌う
基本的には歌詞本の1919ヴァージョンと一緒だけど
レコードでは、2つ目のコーラスでの「大尉が働いてる場所」が
「1日中キッチン」と映画に合わせている
⑤ Ⅰ’LL SEE YOU IN CUBA
歌詞本のブルースカイのところ(P.379)に掲載されている歌詞とは全く違う
220ページのヴァース1からコーラス、
次に379ページのパター・フォー・キューバ
でもヴァースの歌詞が違うなあ。タグは同じ
デュエットのお相手はルディ・アーウィン
⑥ RUNNING AROUND IN CIRCLES GETTING NOWHERE
⑦ EVERYBODY STEP
1921年12月がオリジナル
ポール・ホワイトマンがビクターに録音しているようだけど
ビンクロ加入の随分前
ここでは、ヴァースなしで歌っている
⑧ YOU KEEP COMING BACK LIKE A SONG
ヴァースから歌っている
ジョー・スタッフォードがキャピトルに録音しているようだけど
持ってるCDには入っていない
⑨ SERENADE TO AN OLD-FASHIONED GIRL
映画では、ジョーン・コールフィールドがソロで歌っていた曲
実際は、ベティ・ラッセルの吹き替え
以上、9曲
映画のために作曲されたのが③⑥⑧⑨の4曲
歌詞が追加された⑤もあるが
劇中はもちろん、レコードにも過去からの曲多し
それなのに、
歌詞本にはノット・ユーズドと記載されたものが10曲も載っている
不出来だったんだろうか
うん?9曲
なんだか中途半端だなぁと思っていると
SPアルバムは5枚組10曲
フレッド・アステアの分、オンザリッツがちゃんと入っている
ソロでも入れとけばよかったんじゃないの?
残り3曲は1945年6月26日公開の OUT OF THIS WORLD から
意味としては「この世のものとは思えない」「奇想天外」となるらしいが
ビンクロのDVDセットにも入ってないこの映画
ポスターにも彼の名前は無い
それでも、SPレコードでカップリングされた⑪⑫はクダンの映画からの印字
ハロルド・アーレンとジョニー・マーサーの作品ではあるけど
あんまり耳に残らない
ライナーによると、映画は1945年6月26日公開
シャイな若者がステージに上げられ成功していく青春ハプニング映画のようだが
この若者のアテレコを dulcet-voiced のビンクロがしているようだ
1946年10月16日公開のブルースカイについては目新しい記述は無いが
ASTAIRE,BERLIN,CROSBY でABCとしているのが面白い
ブツは、CD時代幕開けのアメリカ盤
レーベルは、限りなくそっけない
そして、万引き防止のロングボックスに収められている
1989/12/02 1,680円(購入店控えなし)