【UK】SEPIA RECORDS SEPIA 1053 (2枚組)
ⓅⒸ 2005
ホッチキス留め16ページのライナー
解説(KEN BARNES)
今年に入って我が家で唯一のアル・ジョルスンのフル・アルバムを聴いたその流れ
今回はビンクロとのデュエット集
タイトルは二人のラジオ・レコーディング完全版
完全版と言うとラジオ録音をまるまる収録
もしくは放送順の収録をイメージしがち
だが、そういった収録方法はとっていない
アルバムをプロデュースしているケン・バーンズの拘りか
彼はビンクロ晩年のユナイテッド・アーティスツ録音を担当したプロデューサー
本も書いてるくらいだからから ”思い” があったかも
それぞれのソロ曲も多数収録されているものの
完全なのは「ラジオでのデュエット」
2枚あるとはいえ、トラック数は驚きの99
が、それぞれの紹介やチャットも含めているため
歌だけでいうと、少ない
といっても
1枚目が33曲、2枚目にも31曲収録
2枚目の㉛には、ガーシュイン・メドレーなるお得なトラックもあるくらいの
大盤振る舞い
収録曲は、アルの代表曲的なものが多いからか
ビンクロの他のアルバムではあまり耳にしないものが多くある
参考に、先のアルのアルバム30曲にも入っていたものを拾ってみると
① Swanee 1⑩ 2㉛
② toot toot tootsie 1㉞
④ Alexander's Ragtime band1㊺
⑤ rock-a-bye your baby1⑳
⑥ California here I come 2㉞
⑧ Avalon 2㊽
⑨ Carolina in the morning 2⑤、2㉗
⑪ is it true what they say about Dixie 2③
⑫ Alabamy bound1㉜,2⑦
⑬ you made me love you1④
⑭ give my regards to Broadway 2㊹
⑰ April showers 1① 2⑳
⑳ for me and my gal 2㉑
㉒ easter parade1㊻
㉓ Yaaka hula hickey dula 2㊱
㉔ The best things in life are free 2⑭
㉖ anniversary song 1㉔,
㉗ when the red red Robin 1②
㉙ Ma blushing Rosie 1⑧,2⑨,2㊻
ふう~
19曲もあるじゃないか!しかも、2回3回と歌っているのも
他にも複数回歌っている曲は
Back in your own backyard 1③,2⑮
waiting for the Robert E.Lee 1⑤,1㊲,2㊷
順に聴いていくと
② When the red red Robin では
2人とも相手が歌うときに合いの手を入れるなど、すごく楽しい仕上がり
⑤ waiting for the Robert E.Lee
すごくスピーディー
これを2人がピッタリ合わせるから
否が応でも盛り上がってる観客の状態が拍手で分かる
⑦ のEarly days は、ソングタイトルではない
映画『ジョルスン物語』に言及、そのまま寸劇(?)が始まる
feat. Always となっているのは、アーヴィング・バーリンの「オールウェイズ」を
一瞬口ずさむから
二人の口笛対決が楽しい
寸劇からの流れで⑧Ma Blushin Rosie
ビンクロは男前の声で歌っている
その声に、アルが呼応するところなど
いつもやってるのと反対の役割になっててオモシロイ
⑩ Swanee
これだけはアルのソロ
口笛入りの歌に観客も大喜び
⑪フィルコ製レコード・チェンジャー
これをコマーシャルにして歌ってるんだけど、即興?まさかね
⑮The one I love belongs to somebody else
シナトラのイメージが強いが1924年のアルがオリジナル
⑯ペリー・コモの歌とのMCから始まるWhat am I gonna do about youは
ビンクロのソロ
⑲ 電話を使った寸劇
電話はこのまま切らないで、歌うよ
と、アルのソロ ⑳ rock-a-bye your baby に
㉒ who paid the rent of mrs Rip van Winkle
リップ・ヴァン・ウィンクルは、アメリカの浦島太郎?
初めて聞く話
歌はコミカル
これをビンクロが楽しげに歌っている
終わったと思ったら、アル主導でおさらい
㉓ 2nd Philco commercial
またしても、ラジオ番組のスポンサー、フィルコのコマーシャルを2人で
このフレーズは、南北戦争の時の軍歌?
㉔ anniversary song
美しき青きドナウが元歌のアニバーサリー・ソングを情感たっぷりに2人で
いかにもクラッシック
ミンストレルナイトのアナウンスと共に始まる
㉖a hot time in the old town tonight
バンジョーをかき鳴らすスタイルは、いかにもミンストレルショー
ジョン・チャールズ・トーマスはこんなヒト
引き続きバンジョー活躍の㉗おお、スザンナ
1つ飛んで再びスティーブン・フォスター㉙Beautiful dreamer「夢見る人」
アル中のスティーブン・フォスターが、
酔っ払ってガラス容器に頭をぶつけた怪我が元で亡くなったのは37歳
(若くに亡くなってるんだ)
これが、フォスターの遺作
そのまま、アルの ㉚ on the banks of the Wabashに
でも、あまりにも同じトーンで歌うもんだから
歌詞を見ながら聞いていないと違う曲に移ったのが分からない
バウンドしまくる㉜Alabamy boundから
ビンクロのソロ ㉝ I can dream can't I
34 toot toot toot アルのソロ
再びの ㊲ Waiting for the Robert E Lee は
ここでも調子良く歌われている
バーリンはかすれ声なんだなと思ってると
おお、その声で歌ってるぞ㊴
と言っても1分もない
㊸ Getting nowhere
どうにもならない、たどり着かないの意味
回転木馬、サークルをぐるぐる回ると歌う詞は
途方に暮れた声に聞こえてくる
㊺ Alexander's Ragtime band
この歌は始まる前の掛け合いがミソ?
デッカ録音とは違う掛け合いでスタート
途中も掛け合って
この口笛はビンクロかな
他のトラックは軒並みショートバージョンだけど
これだけ盛り込には3分弱は必要
そのまま、㊻イースターパレードへ
相手のパートで口笛被せたり、バババと歌ったり
男2人のデュエットでも、この2人はベツモノ
最後のハモリ
ビンクロはトゥ・ジ・イースターパレード
アルはトゥ・ザ・イースターパレード
最後のトラック